うどんの国の元黄色電車 800形(元東山線700形)編
さて、今回の車両は少々複雑な経緯を持つ800形*1についてご紹介していこうと思います。
正直どういう順で解説していくか迷いますがまずは現状から。
800形は現在4両が在籍しており、すべてが志度線に在籍しています。
志度線では2両編成に旧型車の1両を増結し朝ラッシュは3両編成で運転していましたが冷房率100%にするため、長尾線の600形を増結対応改造して冷房車で3連を組めるようにしよう!と作られた車両です。
見た目は600形の窓をゴム抑えとした形ですが、これはことでん移籍時に運転台を設置したためです。
左 600形(東山線車) 右 800形
600形と大きく違うのは機器面で増結車であるため制御機を撤去し、自社の冷房を賄うためにパンタグラフとSIVを設置しました。
また偶数車は車両の向きを反転させているため、床下機器の向きも反転しています。
増結車と連結する貫通扉も必要がないため撤去されています。
723号車と連結する様子。大きな貫通路には大きな窓が設置され埋められています。
前回、「600形の中には東山線の中間車だった車へことでん移籍時に運転台を設置した車。」が存在すると言いましたが実は現存しておらず、長尾線に在籍していた2編成4両が全てこの800形へと改造されています。
またこの800形が629編成の元中間車たちであり、営業運転では東山線時代の先頭車が中間に挟まれ、元中間車が先頭車として活躍するという奇妙な姿を見ることもできます。(まぁ629号車も元は中間車ですが)
現在、運用途中で切り離すことはなく、日中でも3連で走る姿を目にすることができます。また土日は800形がサイクルトレインに指定され、自転車持ち込み可能な車両となっています。
ペアは毎日変えるわけではなく時々変更されているため、行くたびに組成が変わっていてこれも一つの楽しみです。
全編成の外見上の大きな差異はなく、HMステーも全編成に設置されています。
801号車、802号車。平成12年7月23日に607号車と608号車として竣工し、東山線時代は801号車が752号車、802号車が、753号車を名乗っていました。(藤が丘側から2,3両目)
昭和48年12月に製造で255,256と合わせて4両連番でした
801号車 HMステーが取り付けられています。
もちろん名城線の車両とも併結して運行。
この日はきむらラッピングの627編成(名城線元1803,1804)と手を組んで運行。
802号車
方向転換が行われ、パンタグラフを設置。
803車、804車。平成12年7月24日に609号車と610号車として竣工し、東山線時代は803号車が725号車、804号車が、726号車を名乗っていました。(藤が丘側から4,5両目)
昭和46年11月製造で255編成の中では製造年が違うペアでした。
803号車
804号車
*1:正しくは600形800番台だが本記事では800形と表記する